中山靴店の経営理念

我々は足や靴でお困りの方のために存在している。
我々は、私利私欲を求めず、お客様満足を追求し続ける。
我々は、関わる全ての人々と幸せを共有する。

はじめはお金儲けのためだけに働いていた

――中山さんが入社した当時の中山靴店は、非常に経営が困難な状況だったという。

「最初はとにかくお金が儲かるように工夫して、会社が軌道に乗るように尽力しました。
でも経営が軌道に乗り、多少お金が得られるようになってくると、私自身が何のために働いているのかわからなくなったんですよ」

――このままお金儲けのためだけに仕事をしていくことはできない。そう考えた中山さんは、まず経営理念を立ち上げることにした。

「仕事をしていて何が一番嬉しいのか? そこを考えた時、私は自分が作ったものをお客様に喜んで貰えることに一番やりがいを感じ、嬉しいと思ったんです。自分の存在意義というか、一生懸命勉強して身につけたものをお客様に提供して、自身の技術をフル活用したものをお客様に喜んでいただく、それが大前提であることに気が付いたんです」

――経営理念を掲げてからは、中山さんの行動指針は全てここに集約されるようになった。

「何か新しいことを始めようとする時、この経営理念に合っているのかどうかをまずチェックしますね。経営理念に合っているならGo! 合っていなければ、どんなにやりたいことでもやらない。そうすると、会社全体がブレないし、社員もブレません」

ただの接客にとどまらず社員全員でお客様満足の向上を追求し続ける

――今や岡山県内に3店舗を構えるまでに成長した中山靴店。社員教育も大切な業務のひとつであると中山さんはいう。

「たとえば商品を買った後、店員さんが商品を手に持って店舗の外までお客様をお見送りをする姿はよくみかけますが、弊社の場合は店舗から出たら終わりではなく、お客様が見えなくなるまでお見送りするように指導しています。実はその時、お客様の後ろ姿から歩く様子をチェックさせていただいているのです。
歩き方や足の動き、癖などをチェックし、もし購入したものを履いて帰られたお客様がおかしな歩き方だったら、引き止めてもう一度調整させていただきます。そうでなくても気になる所があればカルテに残し、次に来店される時の接客、靴選びに活かします。そうすることで社員の"見る目"を養うのです」

――ただの接客にとどまらず、社員全員でお客様満足の向上を追求し続ける中山靴店。将来の目標は"フルオーダーの靴を早く安く提供できる靴屋"になること。

「そのためにはもっと私自身、成長しないといけませんので、新潟医療福祉大学で大学院生として足と靴の研究をしています。
論文を読むと本当に勉強になりますし、論文を書くようにきっちり順を追って考えていけば、よりよい経営にもつながります。勉強と同時に、経営を見つめ直すきっかけにもなるのです。
今後はより"本物"に近づけるように、私自身の成長と、時代のニーズと経営をマッチさせることが重要だと考えています」

●有限会社中山靴店 会社紹介

事業内容:婦人・紳士・子供靴のフィッティング、販売、修理。自社ブランド、コンフォートシューズの企画、製造、販売。オーダーメイドシューズの企画、製作、販売。オーダーメイド中敷きの加工、調整、販売。足・靴に関するイベント、セミナー、講演会への参加、企画。
2013年4月12日、中山靴店の新規事業となるリペアサロンを岡山の県庁通りにオープン。「履き心地をLoveするリペアサロン」というコンセプトで、靴だけではなく、バッグや財布などのリペアやメンテナンスも行う。
中山靴店:http://www.lamanodekent.co.jp/